群馬の雨漏り診断士が伝える、正しい雨漏り調査方法「散水調査」
群馬県藤岡市の浦部住総です!
皆様は雨漏りでお困りではありませんか??原因が分かり、修繕できればいいですが、もし原因がわからない場合はどうすればよいのか??
今回が雨漏りの調査方法の一つである「散水調査」について、ご紹介していきます!
■正しい「散水調査」の方法とは??
散水試験は雨漏りの原因を追究するのに有効な手段の一つであります。
目視、触診のみで雨漏りの原因がわかることもありますが、どうしても目視で判別できない場合は、散水試験が有効となります。
それでは、どのように調査するのかを写真を見て確認していきましょう。
【 雨漏り診断の概要 】
1.予備診断
現状の把握・お客様へのヒアリング
2.1次雨漏り診断
目視・触診による仮設立て(雨水侵入位置の想定)※あくまでも仮設となります。
3.2次雨漏り診断
散水調査による雨漏り具象の再現
4.3次雨漏り診断
外皮・仕上げ材の撤去~雨水侵入経路の特定※破壊調査のため、基本的に修理工事と並行して実施。
2.1次雨漏り診断までであれば、無料で調査が可能ですので、この段階でわかればベストですが、どうしても侵入経路が分からない・断定できない場合があります。
さて、ここで3.2次雨漏り診断(散水調査)の出番となります!!
【 散水調査の方法 】
こちらの引き込み線跡から雨漏りしていました。
雨漏りしている部分の外壁を見てみます。この部分からどこが怪しいのかを確認してみます。
まずは引き込み線部分を確認してみます。
こちらはコーキングで補修してあります。少しのすき間は見えますが、原因としては弱いですね。
雨樋のデンデン部分の打ち込み箇所を確認します。
クリアのコーキングで補修したあとも見え、特に問題があるようにも見えません。こちらは雨漏り想定部分から除外してもよいでしょう。
笠木板金と外壁の取り合い部分を確認してみます。
すき間があいており、雨水が侵入する経路としては申し分ないでしょう。
笠木板金と外壁出隅の取り合い部分を確認してみます。
こちらも隙間があいており、先程の部分よりも雨水が差し込みやすくなっていますので、ここも要チェックとなります。
笠木板金を釘留めしている部分です。
釘が浮いており、釘穴ができてしまっています。雨漏りするほどの雨水が入り込むとは考えづらいですが、雨水侵入経路想定箇所の部分なのでチェックします。
さて、ここまでの調査で写真の4箇所が雨水侵入経路の想定箇所となります。
そして、散水調査の方法となりますが、
「基本的に雨水は上から下に流れるため、下から上に向かって調査するのが原則」となります。
上から散水調査をしてしまうとどこが怪しい箇所なのかが分からなくってしまうからですね。
なので、写真の順番通りに散水調査をおこないます。散水調査の時間は1箇所につき60~90分となります。この時間を超えても雨漏りしない場合は雨漏り想定箇所から外しても問題ないでしょう。
ここで注意が一つあります!!
たとえ②の箇所で雨漏りが確認できたからといって、③、④の散水調査をしなくてもよい。という訳ではありません!!雨水侵入経路が1箇所とは限らないため、想定箇所はすべて散水調査するのが鉄則です!
散水調査はh(1時間)/7,000円~承っております。
また、費用を抑える裏技として、想定箇所の施工が少額の場合は、散水調査をせずに施工をして様子を見るという方法もあります。直れば散水調査の費用が浮きますし、直らなければ今度はしっかりと調査をすればよいからですね。
これらの記事の内容を踏まえて、雨漏りのことを考えてみてください!
雨漏りの施工事例はこちらから⇒「雨漏り修繕工事の施工事例」
雨漏り診断士とは?⇒「NPO法人 雨漏り診断士協会」
記事投稿者:雨漏り診断士 篠原 2024/08/21