雨漏りと漏水を完全に止めるにはお住まいの総合的な診断が必要です。例えば屋根から雨水が浸入している場合でも、「その部分だけなのか」、「屋根の他の部分からの浸入はないのか」などの判断は降水量やその時の風向きにも左右されるため、非常に難しいのです。
雨水の浸入箇所と思われる部分を見つけても、無闇に塞いでしまうのはお勧めできません。水や水蒸気の流れをブロックしてしまうことで、余計に悪化させる場合があるからです。
大切なお住まいを守るためにも、
雨漏り修理はお早めに。費用も抑えられます。
長期間雨漏りを放置しておくと、家の中が傷み、湿気が多くなりカビが増えたり、シロアリが住みつきやすい環境になります。
雨漏り被害は早期に修理を行わなければ、広範囲になり大掛かりで費用も高額になってしまいます。早期の雨漏りなら、亀裂やひび割れをコーキング材で修繕するだけで済み、数十万円と安価です。
足場を組むような大掛かりな修繕工事になれば、防水シートや防水塗装を施す必要があり、価格も50万円近くかかってしまいます。
最終的に、傷んだ屋根材を全て取り替える修理方法が、屋根の葺き替え工事です。
屋根の葺き替え工事は、最も高額です。
100万円以上かかり、状態によっては、200万円~300万円の費用がかかります。
屋根は新築と同じ状態になりますが、寿命ではなく雨漏り修理で屋根の葺き替えを行うのは最悪のケースだと考えてください。
雨漏りなどのトラブルが起きる前に・・・
防水工事でお住まいの大敵、水分から守ります
防水工事と聞いてもピンと来られない方も多いと思いますが、具体的にはベランダやバルコニー、屋上(陸屋根)などからの漏水を防ぐための工事がそれにあたります。
ご存知のとおり、水分は建物の大敵です。建物内部に浸入してしまうと、木造では大事な柱や梁を腐食させていきます。鉄骨でも骨組みにサビを生じさせ、強度をどんどん弱くしていきます。そして、木造でも、鉄骨でも、石造りでも、建物内部に浸入した雨水は壁や天井を変色・劣化させ、美観を損ねます。さらに、カビも発生原因ともなるので、ぜんそくやアレルギーといった健康被害も引き起こしかねません。
適切なメンテナンスや定期点検で予防することが大事なのです。もし、雨漏りや漏水がはじまってしまったら、早急な対策が必要となります。
お住まいの防水処理も年月とともに劣化します。
ベランダやバルコニー、屋上、新築当初は頑健であった防水処理も年月の経過とともにゆっくりと傷んでいきます。お住まいの屋根や外壁の経年劣化と同じです。専門的な防水処理であっても、一般的な塗装と同じように劣化していきますし、劣化した表面は塗膜と同じようにひび割れなどを起こします。また、専用のシートを使って防水している場合でも、それが劣化していきます。
屋根や外壁と同じように、定期的なメンテナンスが必要です。ベランダやバルコニーは歩行する機会も多いと思いますので、常に気にかけてあげましょう。
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- 表面の傷、ヒビ割れ、色あせ
- 屋上やベランダなどの防水層が劣化してくると、傷や色あせが目立ち、時にはヒビ割れとなります。
そうなると、防水効果が下がり、さらに紫外線を浴び続けることで、症状は加速度的に悪化していきます。
特にヒビ割れは雨水の侵入を許してしまうため、いつ雨漏りしてもおかしくない状態となります。
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- 植物の繁殖
- アスファルトやコンクリートを割って芽を出す草花を見れば分かるように、植物の根や茎は非常に強いものです。アスファルトやコンクリートを破壊し、成長します。表面や外壁、防水層だけでなく、躯体そのものを損壊させてしまう可能性もあります。
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- コーキングのヒビ割れ、剥がれ
- 雨漏りは、屋根や屋上、ベランダ以外にも、壁からの雨漏りもあります。サッシ周りや、サイディングの接合部などに使用されているコーキング(シーリング)材は、一般的には耐久性は7,8年と言われ、このコーキングがひび割れたりはがれてくると、そこから雨水が侵入し、雨漏りとなります。
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- 表面の浮きや波打ち
- シートを用いた防水で見られる病状です。一見、浮きや波打ちがなくても、踏むと変形する場合はトップコートやその下の防水シートが弱ってきています。
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- 排水不良
- 屋上やベランダがつまりなどでうまく排水できずに水が溜まってしまうと、様々な部分に悪影響を及ぼします。放置し続けると、建物内に漏れ出し、雨漏りや各部の腐食・劣化につながりかねません。
貴方のお住まいの防水タイプは?
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シート防水
ゴム、塩化ビニールなど、防水性のあるシートを重ねていく -
ウレタン防水
液状のウレタン樹脂の塗布を重ねて、防水膜を作る -
FRP防水
ガラス繊維にポリエステル樹脂を含浸させた複合材料で防水層をつくる -
アスファルト防水
アスファルトをコーティングしたり、含ませたシートを重ねていく
工事の流れ(防水工事 通気緩衝工法)
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1.工事前
まず、防水工事で邪魔になるものを撤去します。近づいて見ると、傷やヒビ、剥がれも目立つ状態です。
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2.通気緩衝シートを貼る
下地調整後、プライマーを塗布し、硬化を確認後、床面に通気緩衝シートを貼り付けます。
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3.排水溝と脱気筒の設置
脱気筒を設置します。古い防水層に溜まった水蒸気を逃がすのが脱気筒の役目です。これがないと水蒸気が溜まり、膨れなどの原因になります。排水溝付近もウレタン防水材を周辺に塗布しておきます。
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4.防水工事完了
ウレタンを数回塗布し、厚い防水層を作ります。その後、ウレタン防水層を紫外線から保護するためのトップコートを施します。排水溝に蓋キャップを設置し、清掃を行ってウレタン防水(通気緩衝工法)は完了です。
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ドアの下部から雨水が入ってきてしまうため、ガムテープで養生
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勾配をつけて、ゴムパッキンをつけることで雨水の侵入を防ぐ!
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ルーフィングが劣化して破れが多数あり、外壁に防水シートもなし。
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しっかりと下地調整をおこない、雨漏りとおさらば!