知っておきたいお住まいの各部位の名前
「屋根」、「外壁」、お住まいで大きい部分や面積の広い部分の名称は分かっても細かい部分は分からないところが多いと思います。いざ、お住まいに補修が必要になった場合、名称が分からないためにどこのことだか説明できなかったり、業者から説明を受けた際にどこを工事するのか分からなかったりすると困ってしまいますよね。
浦部住総は屋根修理、外壁修理の専門なので、用語がわからない状態でお問い合わせいただいても全く問題ないのですが、希望を伝える時に、自分でもわかっておきたいというお客様のお声をよく聞きます。
何かと難しく、数も多い建築専門用語ですが、ここではこれだけ知っておけば役に立つというものを厳選してお伝えします。
屋根の周辺
破風(はふ)
切妻屋根の妻側、三角形になっている部分のこと。
ここに取り付けられる板を破風板と呼ぶ。屋根の形状によって切妻破風、入母屋破風、唐破風と呼び分けられることもある。
ケラバ
切妻屋根などで雨樋がついていない部分の屋根の端部分。
建材や部材の名前ではなく、場所を示す言葉で妻側の端部分。
鼻隠し(はなかくし)
軒先に取り付けられた水平の部材のこと。屋根内部への雨風の侵入を防ぐのが役割。
笠木(かさぎ)
塀や腰壁、パラペットの頂へ被せる建材。外周りに使うものは金属製が多い。笠木と笠木の継ぎ目の部分は雨水が浸入しやすいので要注意。
室内の階段の手摺り壁の頂に被せるものも笠木と呼ばれる。
屋根の上
大棟(おおむね)
屋根の頂上、お住まいの一番高いところにあり、屋根の面と面が交差する部分。
屋根のほぼ中心にある水平な部分で、雨水の侵入を防ぐため、棟板金や棟瓦などが取り付けられている。
隅棟(すみむね)/下り棟(くだりむね)
寄棟屋根や入母屋屋根で四方の角に配置されている棟のこと。
屋根の高い部分から見ると下っているので下り棟とも呼ばれる。
ドーマー(鳩小屋)
屋根の上(屋根の途中)に設置された窓のこと。室内、および屋根裏への採光や通気を目的としている。
屋根の勾配と同じ角度で取り付けられる天窓とは違い、窓は垂直に取り付けられるので屋根から突き出している。
陸屋根
パラペット
陸屋根の端部に設けられた立ち上がり部分。扶壁(ふへき)や胸壁(きょうへき)とも呼ばれる。
店舗などで看板を取り付けるために立ち上げられている部分もパラペットと呼ばれる。
雨どいの各部分
雨どい
屋根に降った雨水を集め、地上や下水に排水させるための設備。
取り付けられる部位によって様々な呼び方をされる。玄関の上などの大きな庇に取り付けられることもある。
軒樋(のきどい)
屋根の軒先に取り付けられた水平方向の雨樋。屋根の上に降った雨水を集める。
特定の方向に勾配が付けられており、その方向に雨水を流すようになっている。
竪樋(たてどい)
垂直方向に取り付けられた雨樋。雨水を地上や下水へと導く。
集水器 (しゅうすいき)/上合(じょうごう)
軒樋と竪樋の交差する部分に取り付けられた箱状のもの。軒樋を流れてきた雨水を集め、竪樋へと流し込む。(画像の囲みの部分)
這樋(はいどい)
屋根の上を這うように設置された雨樋。2階の竪樋から流れてきた雨水を1階の雨樋に導く役割を持っており、1階の屋根に設置されることが多い。
外壁
幕板(まくいた)
境界を分けるような使い方をされる横長の板のこと。
外壁に設置されるものは接合部を隠して防水性を高める他、装飾的な意味合いで用いられる。ベースカラーとアソートカラーを仕切るアクセントカラーとして使われることも多い。
窓の周辺
雨戸(あまど)
大きめの窓の開口部の外側に設けられた戸のことで引き戸、シャッター、折り戸とさまざまなタイプがある。
雨戸が設置されてないお住まいや、小さめの窓のみだと、設置されていないお住まいもある。強い風雨や防犯の為に設置されることが多い。
戸袋(とぶくろ)
引き戸の雨戸を開けたときに収納する箱状のもの。
雨戸があるのに戸袋がなく、レールの上にそのまま収納する仕組みのものもある。
庇(ひさし)/霧よけ(きりよけ)
玄関や窓などの開口部の上に設けられた小さな庇のこと。
霧や雨の室内への浸入を防ぐ役割がある。近年では取り付けられていないお家も多い。