群馬県玉村町にて雨漏り調査
【雨漏り調査】
先日、群馬県玉村町の雨漏りしている美容室へ雨漏り調査に行ってきました。1階建ての真四角な美容室で、現在は築12年近く経ってるそうですが、建てた当初から雨漏りはしていて、漏っては塞いで漏っては塞いでをコーキングのみで繰り返してたそうです。いい加減それでは、いたちごっこでキリがないから、今回まとまった費用をかけてでも直したいというご要望でお伺いしました。先に室内を見させてもらうと東西南北、全てのサッシから雨漏りを起こしており、水の出口がこれだけ多いため、雨漏りしている入り口も複数ヶ所あると考え、まずは屋根裏に入らせていただきました。真夏の屋根裏は正直しんどいですが、雨漏り調査のためですから汗垂れ流しで頑張りました。
⇒ コーキング
すると、壁際の防水紙から梁から胴縁まで、いたるところに雨染みがありました。その時点でメインは外壁からの雨漏りと判断し、この時点では、高さ的に外壁材の繋ぎ目が怪しいと思いました。
ただ、屋根裏をライトで照らしながら、くまなく見ていると、垂木と野地板にも少し雨漏りした形跡がある所を見つけました。こうなってくると話は別です。屋根からも外壁からも入ってるということは、外装全体の雨漏り修理工事を行わなくてはなりません。これではコーキングだけで止まるはずもなく、何故これまで手を付けてきた業者さんはもっと真剣に原因を探さなかったのだろう・・・と、不思議に思いました。おそらく、雨漏り調査すら適当に行っていたのでしょう。
⇒ 野地板
ひとまず、屋根裏からの情報は得られたので、次は外から建物全体を見ることにしました。まず、ハシゴで屋根に上がってみると、ガルバリウム鋼板の横葺きだったのですが、真ん中の棟板金を境に右と左で葺き方が違うのです。これには本当にビックリしました・・・雨漏りの原因には直接関係ないことかもしれませんが、屋根工事をやってる身として有りえない光景を目の当たりにしました。ただ、この材料に対する屋根勾配もしっかりととれていますし、変にコーキングで水の抜け道を塞いでるところもなかったですし、屋根裏の雨漏り状況も加味すると、先程の垂木と野地板にあった雨染みは、新築時に染みた形跡がそのまま残ってる可能性もあると考え、いったん屋根からは降りました。
次に外壁材の繋ぎ目です。おそらく、今まで修理をしてきた業者さんが施工をしたのでしょう。外壁の目地とサッシの天端には全てコーキングが増し打ちされていて、特に切れ目が入ってるようなところも見当たりませんでした。こうなってくると厄介です。中からの情報を元に、外から雨が侵入しそうなところを発見したかったのですが、屋根からの雨漏りは可能性が少なそう。外壁の繋ぎ目にはコーキングが打ってある。ここで、今までのことを全て忘れ振り出しから考え直し建物全体を見て回ることにしました。
すると、あることに気付くのです。ケラバ側の屋根の出が全くなく、木製の破風板が押っ付けてあることです。これでは間違いなく水は差します。破風板を剥がしてみないとこの裏側がどうなってるのかは分かりませんが、おそらく通気性をもたらす為に屋根材と破風板と梁の間に隙間があると思います。ここから差し込んだ雨が中の胴縁をつたって、ちょうど外壁の繋ぎ目辺りの梁付近で大きく広がり、それが防水紙などにも染みを作りながら、最終的にサッシを出口として雨漏りしている可能性が高いことが分かりました。雨漏り調査は、柔軟な考えと視点が大事だと、改めて再認識しました。
⇒ ケラバ
⇒ 破風板
ただ、屋根からも壁からも入っていない訳ではないと思いますし、他の所からも微々たる雨が入ってしまってる可能性もゼロではありません。実際、雨漏り修理のプロが見ても100%断定することは難しいですし、可能性が高い所を見つけ直したからといって、今後もう雨漏りしないという保証ができないのが現実です。間違いなくここだろう、という一番可能性の高い所から潰していくことにより、最小限の費用で直すことができますし、変に必要のない工事まで吹っ掛けるのは良心が傷みます。お客様第一で親身になり、真剣にお客様の大事な家のことを考え、必死に取り組んでいれば、お客様もその事を分かってくれると思いますし、何より信用にも繋がります。今回の雨漏り調査は中々レベルが高かったですが、これを機に、弊社で修理し今まで全く止まる気配のなかった雨漏りがピタッと止まってくれれば、心の底から頼んで良かったと、何かあったら次もお願いねと、言ってくれるはずです。これからも妥協することなく、雨漏り調査を頑張っていきたいと思います。