群馬県伊勢崎市にて下葺き・墨出し・唐草・ケラバの屋根施工
群馬県伊勢崎市で屋根のカバー工法をしている現場です。
本日は「下葺き」「墨出し」「唐草」「ケラバ」の施工についてご紹介していきたいと思います。
まずはこちら「下葺き」です。
多くの屋根やさんは、屋根の平らな場所の事を平(ヒラ)や平場と呼びます。
平場の下葺きは最低 縦200㎜~・横300㎜~ 以上の重ねをとるのに対し、棟や谷、下屋が絡む雨押え部は2重 又は 3重に重ねて下葺き材を施工します。
ちなみに、今回使用しているのは「改質アスファルトルーフィング」という高温でダレにくく、低温で割れにくい下葺き材です。 ※ゴムアスファルトとも言います。
屋根全面に下葺きが終わったら、下葺き材の上に「墨出し」を行います。
屋根の構造というのは
・屋根本体
↓
・下葺き材
↓
・野地板
↓
・垂木
という風になっていて、一番下の垂木に対して屋根本体を固定していくので、予め垂木の打ってある寸法通りに墨を出しておかないといけないのです。
カバー工法なら既存の屋根材や野地板があるし、どこで固定しても同じと思われがちですが、それではガッチリ固定出来ないですし、とても良い工事とは言えません。その分、手間がかかりますが墨出しまで丁寧に行ってこそ良い工事と呼べるでしょう。
次に「唐草」板金の取り付けです。
インパクトドライバーを使い、ビスでしっかり固定していきます。
唐草は軒先唐草とも言う程なので、唐草と言われたら軒先の事だと思ってもらって大丈夫です。
同時に「ケラバ」板金も取り付けていきます。
ケラバというのは、唐草ではない所を指しますが、
つまり簡単に言うと、雨樋が付いている所が唐草=軒先になり、雨樋が付いていない所をケラバと呼びます。
一番唐草側の出隅になってる所は、ケラバ板金をこのように加工します。
この加工したケラバ板金の事を「重箱」と呼びます。
重箱がどんな役割をしているかというと、ケラバから流れて来た雨水を重箱が一旦受け止め、効率良く雨樋(軒樋)に受け流すという役目を持っています。ただ四角に曲げただけではなく、複雑な造りをしているので、素人が簡単に造れる物ではありません。板金加工は㎜単位の作業ですし、何より加工前の墨出しがとっても重要です。ここを曲げて~ここからここまで切って~ここの寸法は何㎜で~って、全てを把握してないと出来る代物ではないので、板金作業は奥が深いです。
カバー工法に限らず、屋根工事において唐草やケラバの施工は欠かせないものです。屋根というのは、屋根材本体のみで構築されてるのではなく、こういった役物含め、様々な部材が重なり合って出来ています。何か一つでも間違えれば大惨事になる可能性すらあります。常日頃、雨風から守ってくれてるのは屋根です。お家で一番大事な部分なので、屋根に限った事じゃないですが、特に屋根は定期的にメンテナンスしてあげてください。