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経年劣化により表面の塗料が落ちてきてしまっています。所々欠けてしまっている所も見られました。
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大波スレートに比べてスッキリしましたね。とてもきれいな仕上がりになりました。
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伊勢崎市の大波スレート瓦屋根の既存瓦の剥がしです。
まず棟の役物をバラすと棟の役物を留めるための下地の野縁が出てきました。
大波スレートの谷から雨水が回らないようにシーラーが貼ってあります。シーラーを貼ることにより雀やコウモリなどの侵入も防げます。下地の野縁が経年劣化によりスカスカになってしまっていますね。
棟下地の野縁を撤去したらスレート瓦を剥がします。大波スレートを葺く際に下地として垂木に野縁を流してありますね。
一枚一枚剥いでいくのですが経年劣化により全て欠けてしまいます。
ケラバに流してあるケラバ捨て水切りも撤去します。野縁は5寸釘で垂木に留めてあるためなかなか抜けません。
欠けてしまったスレート瓦の破片や釘などが落下しないようになるべく棟側にまとめてありますね。万が一落下してサッシを傷つけてしまったりガラスを割ってしまわないように注意しなければいけません。
換気棟が入るので通気をとるため野地板を張る前に既存の野地を開口します。
埃や細かい欠けたスレート瓦はホウキを使って撤去します。細かいガラは残っていると野地板を張る際に段差になってしまったりするので確実に取り除きます。
大波スレート瓦と野縁を撤去して掃除が完了しました。
野地貼りとルーフィングによる下葺き作業です。
軒先は軒先水切りを付けた時に雨樋に雨水が落ちるように調整しなければいけません。既存の野地は雨樋より引っ込んでいましたが大波スレートの出が60mm出ていたので問題なく雨樋に落ちていましたが今回はコロニアルに葺き替えるので野地の出を40mm出しました。
軒先を先に決めて貼り出すとスムーズに野地を貼れるので野地の出を測りながら野地用の釘で留めていきます。
大棟とケラバはカットになるので寸法を間違えないように真っすぐにカットして野地用釘で留めて野地貼り完了です。
次にルーフィングによる下葺き作業です。今回使用するルーフィングは田島ルーフィングさんのPカラーEX+を使用します。改質アスファルトルーフィングです。
ルーフィングの上下の重なりは100mm以上と決まっています。黒い横ラインを目安にするとちょうど100mmぐらい被っていますね。
こちらは左右の重なりです。左右の重なりは300mm以上です。継ぎ目部分はタッカーでよく留めます。少し浮いているだけでも強風で剥げてしまうしまうこともあるのですき間ができないように施工しないといけませんね。
大棟の芯から250mm以上出ていないといけません。こちらはルーフィングの真物の芯が棟芯に合わせてあるので500mm出ているのが見て分かります。これでルーフィング下葺き作業完了です。
使用する瓦はKMEWさんのコロニアルクァッドのネオ・ブラックです。コロニアルクァッドはどんな外観の住宅に馴染む横一文字葺きデザインのスレート瓦です。カラーバリエーションが豊富なのも特徴の一つです。
瓦上げは荷上げ機を使用します。1束8枚入りで約27kgとまあまあな重さはありますがそこは慣れですね。荷上げ機に積むのは1回に4束が一般的です。ワイヤーのチェックは怠ってはいけません。バリが出ていたりすると切れてしまう恐れがあります。コロニアル4束を上げている最中にワイヤーが切れてしまったら大事故になりかねないですからね。
軒先に黒い物が付いているのが軒先水切りです。軒先水切りは屋根面の雨水を効率良く雨樋に落とすための板金です。野地を出したことによりちょうど雨樋の真ん中に水切りがいっていますね。これなら雨水がちゃんと雨樋に落ちるので問題なしです。
ケラバ水切り板金です。板金はASAHIをメインに使用させていただいてます。ケラバ水切り板金は水下を重箱加工します。重箱とはケラバ水切りのエンドですね。加工しないと雨水が勢いよく流れて雨樋に落ちなくなってしまいます。なので加工して箱型にして流水を止めて雨樋の中に落とせるようにします。
コロニアルクァッドの平葺きです。一段目を葺く前にスターターを葺きます。スターターはコロニアルの千鳥部の隙間からの雨水が浸入しないために葺きます。スターターには水下から20mm上がったところに合わせ位置があるのでその合わせ位置を軒先水切りのへの字に折れているところの山に合わせて釘穴が4箇所空いているので32mmの釘で留めます。
コロニアルの本体にもスターター同様4箇所釘を留めます。合わせ位置にちゃんと合わせて葺けば千鳥が合います。
雪止め金具の設置です。コロニアル同士の継目に2点留めます。
葺き仕舞いに釘で留められないサイズがきてしまいました。そんな時はコーキングを入れてボンド付けします。上の段の葺き仕舞いの本体を釘留めした時にずれてしまうことがあるのでずれたら軽く押し上げて元の位置に戻してあげます。ずれてるまんまにしておくとそのままくっついてしまうので注意しなくてはいけませんね。
最後の段はカットになります。写真のようにかいものを入れないと貫板を打った時に果ての下端が浮いてしまうのでちゃんとかいものを入れます。果ては棟芯から4寸以内にコロニアルの足が入るようにします。棟包み板金以内に足が入っていなければいけませんからね。
換気棟の下地です。通気部分のルーフィングを切って野地を開口します。換気棟の水切り板金をコロニアルの果ての下になるように入れます。これで小屋裏環境はばっちりですね。
換気棟の施工です。換気棟はASAHIさんの換気棟2Pを使用しました。換気棟には1Pと2Pがあり1Pは3尺で2Pは6尺の製品です。2P1本の時は屋根の芯に入れるのが基本ですね。換気棟が複数入るときは芯割して均等配置すると通気が均等にとれるのでおすすめです。
棟包み板金の下地となる貫板の設置です。防腐の貫板を使用しています。防腐の貫板を使用することにより劣化しにくくなります。貫板は65mmのビスで固定します。
棟包み板金の継ぎ目には雨水の侵入を防ぐためコーキングを入れます。コーキングを入れることにより棟包み板金同士がくっつくので風災の被害も受けにくくなります。
棟包み板金は内側に貫板がいるので貫板に釘留めします。釘留めのピッチは尺(約300mm)です。釘留めは両側留めて完了です。
ケラバとの取り合いは棟包み板金を加工して巴を現場加工して工事完了です。コロニアルの千鳥も真っ直ぐで横の通りも良し。棟芯も真っ直ぐ通っていてきれいな仕上がりです。
工事のきっかけ
お問い合わせの内容としてはもボロボロに見えるので悪いところがないか見てもらいたいというお問い合わせでした。経年劣化により傷んでしまっている大波スレートから平板瓦、コロニアル、ガルバリウム鋼板への葺き替えの見積もりを作成させていただきコロニアルへ葺き替えることになりました。