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塗装不可のパミールを塗装してしまい表面が浮いてしまっています。
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カバー工法でガルバリウム鋼板へと葺き替えました。
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群馬県前橋市で屋根のリフォーム工事を行いましたのでご紹介します。工事内容としましては既存の屋根材スレート瓦の上からガルバリウム鋼板屋根材を上張りするカバー工法という施工方法でのリフォーム工事です。
工事のきっかけとなったのは屋根材が浮いて見えるというお施主様からのお問い合わせでした。
遠目から見ても浮いているというか所々陰になっているのが分かります。これは完全に異常な状態です。
さっそく屋根の方へ上らさせていただきます。
屋根材の表面が浮き上がってしまっています。また屋根材の端部や谷面の切り口部分がグズグズになってしまっています。これは完全に異常です。屋根材はスレート瓦パミールです。パミール自体屋根材としての寿命が短いですがここまでひどい状態になるには何かしら起因があると思われます。
お施主様への聞き取り調査でリフォーム歴をお伺いした際に原因がはっきり分かりました。4年前に塗装工事をしているとの事。パミールは塗装不可です。塗装専門のリフォーム業者ですとスレート材の種類の区別がつかない事が多々あり塗装不可の屋根材でも塗装してしまうケースがあります。その結果今回のように屋根材の劣化を促進してしまう事もあります。メンテナンスのための塗装が逆効果になってしまいました。
パミールの場合はメンテナンスができませんので剥がして葺き替えるかカバー工法かの二択になります。今回はカバー工法での工事となります。
まずは既存の棟板金と下地の貫板の撤去です。既存の棟には換気棟が取り付けされていました。換気棟があるのとないのとでは木造住宅にっとては建物の寿命が変わります。空気には暖かくなると軽くなり上昇するという特性があります。その暖かくなった空気を屋根の頂部の棟から排気するための役物が棟換気です。
冬場など部屋を暖かくすると空気は上昇し小屋裏で結露してしまいます。木造住宅ですと老朽化の原因となってしまいます。
ルーフィング材による下葺きです。今回使用している下葺き材は日新工業のゴムアスファルトルーフィング「カッパ23」という製品です。
谷部は捨て貼りを流して左右から折り込むようにルーフィング材を施工します。そうする事で谷部が3重になります。谷部は雨水が集まりやすい部分なのでルーフィング材はしっかり施工します。
ルーフィング材は下から上に向かって施工します。上下左右の重なりも施工基準がありますので基準に則り施工します。
まず最初に取り付けをする役物板金は軒先唐草水切り板金です。軒先水切り板金は屋根面の雨水を雨樋に落ちるようにするための役物板金です。他にも横葺きガルバリウム鋼板材を咬ませるためのスターターのような役目もしています。板金屋根の軒先には必ず唐草水切り板金が使用されています。縦葺きや横葺き、水切りの長さにも様々な種類がありその中で最適な製品を選定し取り付けをします。
次にケラバ水切り板金の取り付けです。ケラバというのは切妻屋根の妻部にあたる部分を言います。簡単に言うと屋根の両端がケラバという部分になります。
カバー工事の際は既存のケラバ水切りが隠せるように特寸で発注をかけて加工してもらいます。軒先部分はケラバ水切り板金を折り込み重箱加工をして取り付けします。
本谷板金の取り付けです。今回の谷部は逆V字のような形になっています。左右の軒先部から本谷板金を取り付けしていき棟の端部と谷の頂部の位置で本谷板金をすり合わせます。
横暖ルーフの本葺きです。軒先は唐草水切り板金に引っかけてビス留めで施工します。
今回先付け用の雪止め金具を取り付けしました。雪止め金具の取り付け幅は455mm間隔で千鳥配置での取り付けです。
ガルバリウム鋼板屋根材横暖ルーフの本葺きです。谷部は本谷板金に墨を出し葺き上がる斜めの通りを墨に合わせて葺き上がります。墨より少し長い寸法でカットし切り口を内側に折り込みます。折り込んである部分が墨に合うようにすると写真のように通りがきれいで切り口が隠れるように施工出来ます。
換気棟の下地です。ルーフィングをカットし開口し水切りを取り付けします。開口しないと通気が出来ません。
換気棟をパッキン付きビスで固定し棟板金の下地に貫板を設置します。貫板は棟板金の巾に合うように65mmのビスで固定します。
棟板金の取り付けです。棟板金はスクリュー釘で下地材の貫板に固定します。板金同士の継ぎ目には内コーキングをして連結させます。ケラバ板金に棟板金を加工してつかみ込みます。
これで屋根のカバー工法工事が終わりました。きれいな仕上がりにとても満足していただきました。
投稿者小口 2023年7月22日
工事のきっかけ
屋根材が浮いて見えるとの事でお問い合わせをいただきました。