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そこまでひどい状態ではないですが瓦棒葺きの上にカバーで瓦調ガルバリウム鋼板が葺いてあったので雨音が反響してしまっていました。
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野地板を貼りジンカリウム鋼板で葺き替えしたので雨音が反響することもなく仕上がりもきれいでとても喜んでいただきました。
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上屋の写真です。切妻屋根に一段下がって片流れ屋根が壁にくっついています。まだそこまで経年劣化しているようには見えませんが瓦棒葺き板金屋根に瓦調ガルバリウム鋼板をカバーしてもう20年経つそうです。最初に見た時は縦葺きの瓦かな?と思ったのですが登ってガルバリウム鋼板だと気付いたぐらいなのでパッと見だと瓦と遜色ありませんね。
ソーラーパネルも一度撤去しなくてはいけませんね。モジュールと架台をバラシて養生をしてほかんさせていただきます。
片流れ屋根の下屋が一ヶ所あります。室外機が二つ絡んでいます。ちょっと大変ですね。
瓦調ガルバリウム鋼板を剥いだら瓦棒葺き板金屋根の野縁に胴縁で横木が流してありました。横木を撤去し新たに胴縁を横木として流しその上に野地を上貼りします。野縁は垂木に打ってあるので野縁の位置を縦隅で出し下地となっている野縁に野地用釘を留めます。野縁と胴縁と野地で通常よりも高さが出るので唐草板金は通常の30mm垂れでは中が見えてしまうので80mm垂れを使用しなくてはいけませんね。野地を貼り終えたらルーフィング下葺き作業です。今回使用させていただいたルーフィングは日新工業さんのアスファルトルーフィングのカラールーフィングです。
上屋の唐草水切り板金の取り付けです。唐草水切り板金はガルバリウム鋼板やジンカリウム鋼板に使用される水切り板金です。横から見るとT字になっていて引っ掛けて咬ませられるようになっています。
唐草水切り板金同士は50mmほど咬ませて取り付けします。咬ませることにより強度が増し台風や強風などの風災の被害を受けにくくなります。
ケラバに特殊な水切り板金が取り付けてあります。よく外壁で使われる土台水切りのような板金ですね。
既製品のケラバ水切り板金が取り付けられないのでディプロマットの葺き始めと葺き仕舞いをケラバと面にして板金を特殊に折ってもらわないといけませんね。寸法をとってベンダー加工します。
今回使用する屋根材はリフォームで活躍しているジンカリウム鋼板のディプロマットです。色はカフェです。今回の葺き替えは野地の下が隙間があいているので新築と同様に32mmの釘を釘打ち機で留めます。野地の下がコロニアル材の時は釘だと浮いてしまうのでビスで留めるといいですね。
一段目は唐草水切り板金にしっかりと咬ませ二段目以降はディプロマット同士を咬ませます。上端が水返しになっていて下端が返しになっているので水返しに返しをしっかり引っ張り咬ませます。
ジンカリウム鋼板のディプロマットの平葺きです。壁が絡むので壁まで目一杯ディプロマットの本体を葺きます。登りの葺き仕舞いは寸法を取りカットし納めまます。葺き仕舞いの寸法が短すぎると雨押え板金から雨水が差した時にルーフィングまでまわってしまう恐れがあり、長すぎると下端の咬ませが咬まなくなってしまうので気を付けなければいけませんね。ディプロマットはとても見た目がキレイですね。
ケラバ際は外側に既存の板金が付いていて既製品のケラバ水切り板金が取り付けできないので野地の外面に合わせ仕舞っています。
貫板を野地の面に合わせ65mmのビスで固定します。ベンダー加工をするので折りたい板金の形と寸法とケラバの長さを測ります。この場合だと雨押えの立ち上がり部分を下がりにするような形がベストですね。
ケラバに貫板を打つとディプロマットの段差ですき間が空いてしまっていますね。このままだと雨水が侵入してしまい後々雨漏れなどにつながってしまいます。
なので貫板とディプロマットのすき間にコーキングを埋めておきます。これで雨水が侵入する心配がないですね。
ベンダー加工したケラバ板金です。水下は通常のケラバ水切り板金と同様に重箱加工をします。ケラバ水切り板金とは寸法が違いますが加工の基本は同じです。切り口が外に出ないように加工しているのでとても見た目がキレイですね。
下地に貫板がいるので横の折れている部分に釘留めをします。重なり部分は耳と垂れをカットし咬ませます。これで簡単に風災の被害を受けることはありません。
ケラバ板金の垂れ部分は既存の水切りより20mmほど高くして加工しました。雨押え板金や棟包み板金を咬ませるのに咬ませ分長く切るのでぴったりだと巴加工できませんからね。
ケラバ板金の施工が終わったら次は並行部分の雨押え板金の施工です。軒破風から軒先までが狭くテープを貼ってコーキングを打つのが困難なため内コーキングをしました。勾配破風になっているので雨押え板金の通りを気を付けないと雨押えが浮き沈みしてしまうので注意して施工します。
雨押え板金とケラバ板金の取り合いは雨押え板金をケラバ板金に巻き込み咬ませます。角をしっかり出して板金掴みで掴み込みます。切り込みを入れたところにはコーキング処理をします。
これで破風絡みのケラバ板金と雨押え板金の仕上げが完了です。次は切妻屋根の仕上げです。
切妻屋根の仕上げです。ケラバは野地の面に貫板を65mmのビスで固定しディプロマットと貫板の間にできたすき間をコーキングで埋めます。ケラバの軒先は重箱加工し雨水が効率良く雨樋に落ちるようにします。ケラバ板金の施工が終わったら棟包み板金の施工です。棟包み板金の下地となる貫板を65mmのビスで固定します。棟の芯と棟包み板金の芯が同じになるように棟包み板金を仮置きしながら貫板を固定していくと通りがよくなります。
貫板を固定し終えたら棟包み板金の施工です。棟包み板金は耳を50mmづつカットし重なる棟包み板金が咬ませられるようにします。重ね部分には外にはみ出ないように内コーキングを入れます。棟包み板金を咬ませることと内コーキングを入れることで風災の被害を受けにくくします。リフォーム工事をしてすぐ棟板金が飛んだなんてことにならないようにしないといけませんね。
棟包み板金の施工はケラバ板金との取り合いだけ巴加工します。ケラバ板金に棟包み板金を咬ませるのでそう簡単には飛ぶことはありません。
棟包み板金の芯もキレイに通っていますね。ディプロマットを施工しましたがとても洋風な仕上がりですね。
ケラバ板金の通りも棟との取り合いもキレイに納まっていますね。板金の納めは職人の腕の見せどころです。
下屋のルーフィングも日新工業さんのカラールーフィングを使用して下葺き作業を行いました。
上屋と同様に唐草水切り板金を付けてディプロマットを平葺きしていきます。室外機を気付付けないよう施工します。
平葺き完了です。雨押えや片棟の板金絡みがあるのでここからが少しやっかいになっていきますね。
上屋同様ケラバは貫板を下地として65mmのビスで留めます。ディプロマット本体と貫板との間にすき間ができるのでコーキングで埋めます。
すき間の奥までコーキングを埋めて表に出すぎるとベンダー加工した板金からはみ出てしまうので要注意ですね。
雨押え板金の下地の貫板も同様に65mmのビスで留めます。
雨押え板金とケラバ板金の取り合いです。雨押え板金をケラバ板金に巻き込み掴み込みます。
片棟板金は通常の片棟板金だと高さが足りず瓦棒葺き板金屋根が隠れなくなってしまうので大きいタイプの片棟板金を使用します。片棟板金の寸法で下地の貫板を固定します。
雨押え板金と片棟板金とケラバ板金の取り合いです。雨押え板金を壁と同じ位置で立ち上げを作り片棟板金も同様に壁際立ち上げを作ります。一度片棟板金を当ててケラバ板金の取り合い部の寸法をとり印をして巴を作ります。片棟板金の加工ができたら貫板に釘で固定しケラバ板金と咬ませ雨押え板金の立ち上げにも咬ませます。
壁と板金にマスキングテープを貼りコーキング処理をしヘラでなすります。
キレイになすったらマスキングテープを剝がしてコーキング処理完了です。
室外機を元に戻して下屋の施工完了です。
ソーラーパネルの再設置をするのに架台を固定します。架台の上にソーラーパネルがのるので架台の設置はとても重要な作業になります。まずは軒と流れの屋根芯を出してソーラーパネルの寸法で割り込みをします。今回は横に5枚縦に4枚計20枚の設置になるのでソーラーパネルの芯から割り込みます。
割り込みをしたら架台の固定位置をチョークで屋根材に印をします。架台はソーラーパネル1枚につき2本縦ラックがつきます。
縦ラックの位置を出したら次は縦ラックを固定するための下地の設置位置を決めます。この位置を間違えると縦ラックがちゃんと納まらなくなってしまうので縦ラックの芯を流れの屋根芯に合わせ仮置きして縦ラックの穴の位置を出します。
縦ラックの下地を屋根材に固定します。下地金具の位置が横にズレてしまうと縦ラックがはまらなくなってしまうのでチョークラインで墨出しをして固定していきます。
固定した金具の水上側と両側とビス頭をゴムアスコーキングで防水処理します。
下地金具の設置が終わったら縦ラックをのせ縦ラックの下端がストレートになるように下端の両側を仮留めして水糸を張り全ての縦ラックの下端を仮留めします。
高さの不陸調整をするのに両側の縦ラックの表面に水糸を張り低いところに不陸調整プレートを入れて高さを均一にします。
ソーラーパネルの配線を繋ぎながら設置していき最後にモジュールの抑え金具を留めて再設置完了です。
工事のきっかけ
最初のお問い合わせは雨音が気になるとの事でお問い合わせいただきディプロマットへの葺き替え工事を提案させていただきました。