群馬県みどり市でカバー工法。ケラバ板金の重箱加工。
群馬県みどり市でケラバ板金の加工をおこないましたので、その様子を紹介していきます。
参考記事⇒【屋根の施工に使用される板金の種類】
ケラバ水切り板金の重箱加工です。ケラバとは片流れ屋根や切妻屋根のサイドにあたる部分を言います。
重箱を作るには板金鋏と板金掴みと差し金と赤鉛筆を使用します。まずは左右どちらかの作りたい方向の下端から5分(15㎜)で線を引きます。今回使用するケラバ水切りは横の垂れが60㎜の製品を使用しているので15㎜の線から60㎜の所にもう一本線を引きます。水返しの線は二本目に書いた線から5分上がったところに線を引きます。
垂れの部分ですね。この線は下端から75㎜のところに線を引きます。そうすると先に引いた線と垂れの線が同じ位置になります。線を引くのは差し金を当てて真っ直ぐに引きます。
線が引けたらここからが見せどころです。最初に水返しのべろを線に沿って板金鋏でカットします。
上から見るとこんな感じになります。次に二本の線の端を板金鋏で少し潰して折り曲げやすくします。この時力を入れすぎると切れてしまうので絶妙な力加減が必要になります。これはもう感覚としか言えないところですね。
次に一本目に引いた線を垂れ側に斜めに鋏を入れます。そしたら同じように垂れの方も斜めに一本目の線に向かってカットします。切り取ったら垂れ側のから二本目の線に向かって切ります。上と同じように垂れの線にも鋏で折り目をつけます。
折り目を付けたところを内側に90°ぐらい折ります。上の三角に切れている部分は内側にぺったりと折り込み板金掴みで掴み込みます。これで切り口が外に出ません。
加工も終盤です。二本目に引いた線の部分を内側に折った垂れに被せるように折ります。鋏で折り目が付いているので線に沿って折れているのが分かりますね。
最後に一本目に引いた線の部分を内側に折り込んだ垂れに咬ませます。これでケラバの重箱の完成です。
裏から見るとこんな感じです。切り口がすべて板金の中にしまわれているのが分かりますね。
上から見るとキレイな四角になっています。ケラバ水切りに限らず板金は線の引く寸法が肝になります。
板金加工は職人の技術の見せ所でもありますので、速く綺麗に加工出来たらかっこいいですね!特にケラバ板金の重箱加工はできる人がかぎられてくるので、新人を教育していくのも重要です。